夜と霧 ヴィクトール・E・フランクル
ずっと昔に一度読んだ本。最近読んでる本でしばしばこの本の引用が見られたので、久々に入手した。新版の本書は昔のとちょっと変わってる気もする。
いたるところで引用されているこの↓部分は、いつもいつも深く考えさせられる。「生きる意味」に対する、現実に絶望的で極限的な状況を体験した哲学者的心理学者であるフランクルの答えだ。
前の訳でも「義務」なんていう言葉を使ってたかな? それはともかくとして。
「生きる意味は何?」と問いかける私たちに、フランクルは「もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ」ろと言ってる! そうではなく、私たちそれぞれの日々の一瞬一瞬の「行動」と「適切な態度」が“答えになる”なのだ。そして、私たちには「生きることの問いに正しく答える義務」があるという。この“義務”を引き受けるその人が「生きる意味」となる! ここには確かに、問い方の「百八十度方向転換」がある。
また、「子は親の背中を見て育つ」という言葉がある。原意は定かじゃないが、これは品行レベルにとどまる話ではないと思う。「考えこんだり言辞を弄することによってでは」なく、親は自分自身に対してのみならず、子どもに対し自分自身の“生き方”をもって「生きる意味」を示す義務があるのかもしれない。「生きる意味」は言葉で説明する必要もないし、もともと説明できないものなのだ。ニヒリストな私も、いつかそういう義務を引き受けるときが来るだろう。
本書のような体験はそれ自体トラウマ的であるが、生き延びた人にとって大事なのは「その後」だ。彼らの体験を心から理解できる人はいない。「不満と失意」という困難を乗り越えなければならない。
5年や10年に一度は読み返していきたい名著だ。
| 夜と霧 新版 | |
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いたるところで引用されているこの↓部分は、いつもいつも深く考えさせられる。「生きる意味」に対する、現実に絶望的で極限的な状況を体験した哲学者的心理学者であるフランクルの答えだ。
ここで必要なのは、生きる意味についての問いを百八十度方向転換することだ。わたしたちが生きることからなにを期待するかではなく、むしろひとすら、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題なのだ、ということを学び、絶望している人間に伝えねばならない。哲学用語を使えば、コペルニクス的転回が必要なのであり、もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、わたしたち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。生きることは日々、そして時々刻々、問いかけてくる。わたしたちはその問いに答えを迫られている。考えこんだり言辞を弄することによってではなく、ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、生きることが各人に課す課題を果たす義務、時々刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない。
前の訳でも「義務」なんていう言葉を使ってたかな? それはともかくとして。
「生きる意味は何?」と問いかける私たちに、フランクルは「もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ」ろと言ってる! そうではなく、私たちそれぞれの日々の一瞬一瞬の「行動」と「適切な態度」が“答えになる”なのだ。そして、私たちには「生きることの問いに正しく答える義務」があるという。この“義務”を引き受けるその人が「生きる意味」となる! ここには確かに、問い方の「百八十度方向転換」がある。
また、「子は親の背中を見て育つ」という言葉がある。原意は定かじゃないが、これは品行レベルにとどまる話ではないと思う。「考えこんだり言辞を弄することによってでは」なく、親は自分自身に対してのみならず、子どもに対し自分自身の“生き方”をもって「生きる意味」を示す義務があるのかもしれない。「生きる意味」は言葉で説明する必要もないし、もともと説明できないものなのだ。ニヒリストな私も、いつかそういう義務を引き受けるときが来るだろう。
本書のような体験はそれ自体トラウマ的であるが、生き延びた人にとって大事なのは「その後」だ。彼らの体験を心から理解できる人はいない。「不満と失意」という困難を乗り越えなければならない。
5年や10年に一度は読み返していきたい名著だ。
- [2007/05/27 13:41]
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